ペイ ドックとは?フランス最大のI.G.P.(地理的表示保護)指定地域
ペイ ドックとは。
ペイドック(Pays d’Oc)とは、フランス南部のラングドック・ルーション地方で造られるワインの総称です。IGP(Indication Géographique Protégée:地理的表示保護)という表示で、原産地やぶどう品種などが規定されたワインです。フランスのI.G.Pワインの中で最も生産量がが多く、そのシェアは半数以上を占めます。
多くのペイドックワインは、ラベルに使用するブドウの品種を表示した「ヴァラエタルワイン」です。AOCワインのように厳格な規定はなく、自由なスタイルで造られるワインが特徴です。
ペイ ドックの地理と歴史

ペイ ドックはフランス最大の IGP(地理的表示保護)指定地域であり、その広大な土壌と気候の多様性が、豊かなワインの生産を可能にしています。この地域は、西はピレネー山脈、東はローヌ川に囲まれ、北は中央高地、南は地中海に接しています。
ペイ ドックのワイン生産の歴史は古く、紀元前6世紀頃、ギリシャ人がこの地に定住し、ブドウ栽培とワイン造りを始めました。彼らは、地中海沿岸の温暖な気候がブドウ栽培に適していることを発見し、ワインを造る技術を伝えたと考えられています。
ローマ帝国が南フランスを支配下においたことで、ワイン造りはさらに盛んになりました。ローマ人たちは、ワインを食料としてだけでなく、宗教的な儀式や社交の場でも楽しむ文化を持っていました。
中世には、修道院を中心にワイン造りが行われていました。修道士たちは、ブドウの栽培技術を向上させ、ワインの品質を高めることに貢献しました。
ペイ ドックのワインの特徴

ペイ ドック地方のワインの特徴は、その多様性に表れています。この広大な産地では、地中海気候から大陸性気候まで、さまざまな気候条件が見られるため、幅広いブドウ品種が栽培されています。メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーといった国際品種に加え、グルナッシュ、ミュスカ・ドゥ・アレクサンドリー、カリニャンなどの固有品種も数多く栽培されています。
ペイ ドックのワインは、一般的にフルーティーで、豊かなアロマが特徴です。赤ワインは、力強さとエレガンスを兼ね備え、スパイスやフルーツ、時にはジャムの香りが複雑に絡み合っています。白ワインは、爽やかで生き生きとしながらも、熟した果実の味わいとバランスのとれた酸味を備えています。ロゼワインは、赤ワインと白ワインの中間に位置し、みずみずしくフルーティーな味わいが魅力的です。
使用されるブドウ品種

ペイ ドックとは、フランス南西部に位置するワイン産地です。広大なブドウ畑を有し、年間約200万ヘクトリットルのワインを生産しています。この地域は、その多様なブドウ品種で知られています。
ペイ ドックで最も広く使用されている品種は、赤ワイン用のメルロー、シラー、グルナッシュ、白ワイン用のソーヴィニヨン ブラン、シャルドネ、ヴィオニエです。
メルローは、柔らかさとエレガンスで知られる品種で、シラーは、スパイシーで力強いワインを生み出します。グルナッシュは、フルーティーで果実味豊かなワインに使われます。ソーヴィニヨン ブランは、フレッシュさと酸味のある白ワインを、シャルドネは、よりまろやかで複雑なワインを生み出します。ヴィオニエは、アロマティックで華やかな白ワインに使用されます。
ペイ ドックワインの楽しみ方

ペイ ドック地方のワインは、その多様性と手頃な価格で知られています。ワインの楽しみ方はいろいろありますが、地元の料理とペアリングするのがおすすめです。ロゼワインは地元のタプナードやオリーブのタペナードと、赤ワインは豚肉料理やラムのグリルとよく合います。白ワインはシーフード料理と合わせるとさっぱりといただけます。また、デザートワインはフルーツタルトやチョコレートとの相性が抜群です。
おすすめペイ ドックワイン

ペイ ドック地方は、フランス南部のラングドック・ルーション地方で造られるワインは、地中海性気候の影響を受けた、太陽の光をたっぷり浴びたブドウから造られるため、果実味豊かで、力強い味わいのワインが多いです。またAOCワインのように厳しい規定がないため、様々なぶどう品種をブレンドしたり、革新的な醸造方法を取り入れたりしているのが特徴です。
ラ・クロワザード レゼルヴ カベルネ・シラー
地中海の強い日差しが生み出す芳醇な味わい。カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーを50%ずつブレンドし、すみれやブラックベリー、トースト香など複雑なアロマが生まれています。しっかりとした果実味に長い余韻が感じられます。ベルリン・ワイン・トロフィー2021 金賞。
レ ヴィニョーブル フォンカリュ ペイ ドック ピノ ノワール
フランス南部ラングドック・ルーションのカルカッソンヌにある、フランスで最も古い生産者協同組合、フォンカリュー醸造所。所有する広大な契約畑から厳選した、ピノ・ノワールを使用して造る赤ワイン、ペイ・ドック・ピノ・ノワール。花やチェリーのアロマ、控えめなタンニンで舌触りの良い仕上がりの赤ワインです。
ジョセフ ロッシュ ヴァン ド ペイ ドック シャルドネ
世界中で栽培していない産地がないほどポピュラーな品種で、冷涼なフランスのシャンパーニュ地方から温暖なニューワールドまで適応能力が幅広いことが特徴のシャルドネ100%で醸造した南仏産ワインです。温暖な気候で育ったシャルドネは、ゴールドの色調に熟したフルーツのような香りで、パイナップルやパパイヤなどの風味と程良く落ち着いた酸味のボリューム感ある味わいが特徴です。
ドメーヌ デュ セレ ペイ ドック シャルドネ
リアルワインガイドで安旨大賞受賞!恵まれた場所に畑を所有し、南仏ラングドックのふりそそぐ太陽の恵みを浴びて育った葡萄を手先の技術だけに頼るのではなく、“テロワールの重視と葡萄の持つ果実味を大切にし芸術的とも言えるハーモナイズした”質の高いワイン造りを行っています。柑橘系の香りにほのかな樽香。 果実味と酸味のバランスが絶妙で、魚介類に最適。
d.A.ワイナリー (ジャン クロード マス) ヴィニウス シャルドネ
60%をフレンチオーク樽で熟成。残りの40%はステンレスで醸造と熟成を行い、瓶詰めの前にブレンドを行う。樽熟成によるヴァニラやトースト香と、パイナップル、ヘーゼルナッツ、ハチミツなどの香り。ミネラル分が豊富で、柔らかく良質の酸が特長。芳醇な味わい。