幻のぶどう品種『バフース』の歴史と特徴

ワイン入門者
バフースというぶどうの由来を教えてください。

ワイン研究家
バフースは、シルヴァーナとリースリングの交配種にミュラー・トゥルガウをかけ合わせたものです。

ワイン入門者
バフースの特徴はどのようなものですか?

ワイン研究家
バフースは、フルーティーでマスカットのような香りを持ち、早熟で糖度が上がりやすいという特徴があります。
バフースとは。
「バフース」は、1930年代にシルヴァーナとリースリング種の交配品種にミュラー・トゥルガウ種を掛け合わせて誕生した品種です。フローラルでマスカット様の香りを持ち、1970年代に人気を博しました。
最盛期の1990年代初頭からは栽培面積が減少傾向にあり、2014年時点で約1,800haが栽培されています。ラインヘッセンとフランケン地域が主な産地です。
リースリングとは対照的に早熟で糖度が上がりやすく、リースリングの栽培に適さない畑でも栽培することができます。
バフースの誕生と特徴

幻のぶどう品種「バフース」の誕生と特徴
16世紀初頭、神聖ローマ帝国のヴュルテンベルク公国で、「バフース」と呼ばれるぶどう品種が生まれました。この品種は、当地に自生していた「ヘーニッシュ」という品種と、優良なワイン用ぶどう品種として知られる「ピノ・ノワール」を交配させたものと考えられています。
バフースは、大粒で丸い果実が特徴的な黒ブドウ品種です。果皮は厚く、糖度が高く酸味とのバランスが優れています。また、タンニンも豊富に含まれており、コクのある果実味と力強い味わいのワインになります。
バフースの黄金時代と凋落

バフースの黄金時代は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて訪れました。この品種は、その卓越した品質と生産性の高さで高い評価を受け、フランスをはじめとするヨーロッパ各地のブドウ園で広く栽培されました。バフースは、濃厚なルビー色と複雑なアロマを持ち、豊かな味としっかりとしたタンニンが特徴でした。
しかし、20世紀中頃に、バフースは病害やブドウネアブラムシの被害に遭い、凋落の時代を迎えます。これらの脅威は、バフースの栽培を困難にし、他の品種が台頭したことで、その人気は急速に低下していきました。今日では、バフースはごく限られた地域で小規模に栽培されており、「幻のぶどう品種」として知られています。
バフースの現在の栽培状況

かつて存在した幻のぶどう品種「バフース」は、現在では絶滅したと考えられています。かつてはドイツのラインガウ地方で栽培されていたものの、病害や気候変動の影響により徐々に衰退していきました。
わずかに残るバフースを復元する試みが行われていますが、完全な復活には至っていません。復元された株は、オリジナルの特性を十分に受け継いでいない可能性もあり、バフースの真の遺伝的特徴が失われたままになる可能性があります。そのため、幻のぶどう品種「バフース」はその稀少性と歴史的価値を保ち続ける存在となっています。
バフースの特徴的な香り

バフースの特徴的な香りは、ワイン愛好家の間で賞賛されています。この品種は、複雑なアロマのプロフィールを誇り、フルーツや花の香りを絶妙に融合しています。特に際立っているのが、熟したアプリコット、桃、メロン、オレンジの皮のフルーティーなアロマです。さらに、バフースは、ローズ、ジャスミン、ハニーサックルのフローラルな香りを放ち、ワインにエレガントで魅惑的なニュアンスを加えています。これらのアロマは、甘さと酸味のバランスが良く、ワインに豊かな風味をもたらします。
バフースに適した栽培地

「バフースに適した栽培地」として知られるこのブドウ品種は、特定の気候条件を必要とします。バフースは、温暖で日当たりの良い気候と排水性の良い土壌を好みます。また、霜害を避けるために、霜が降りない地域が適しています。これらの条件を満たす主な産地としては、フランスのブルゴーニュ、ドイツのモーゼル、オーストリアのヴァッハウ渓谷などが挙げられます。