マセラシオン・カルボニックってどんな醸造法?ボージョレ・ヌーヴォの秘密

ワイン入門者
マセラシオン・カルボニックについて教えてください。

ワイン研究家
マセラシオン・カルボニックは、主にボージョレ・ヌーヴォの醸造で使用される技法です。破砕していないブドウを二酸化炭素で満たしたタンクに入れ、発酵させます。この手法は、フレッシュな香り、低い渋み、濃い色合いのあるワインを生み出します。

ワイン入門者
この技法の工程を教えてください。

ワイン研究家
工程としては、全房のブドウをCO2で満たした密閉タンクに入れます。酸素が遮断されると、果皮中の酵素による発酵が始まり、フルーティな香りやグリセリンが生成されます。ブドウは柔らかくなり、自重で潰れます。果汁が出てきたら、酵母によって発酵が始まります。色素が最大限に抽出されるまで発酵させ、次に圧搾します。圧搾後、液体のみを密閉タンクで発酵させると、色濃くタンニンの少ないフルーティなワインが完成します。
マセラシオン・カルボニックとは。
「ワイン用語のマセラシオン・カルボニック」では、ブドウを破砕せずにタンク内に入れ、二酸化炭素で満たします。すると、酸素が遮断され、果皮の細胞内で酵素による発酵が始まります。この方法で造られるワインは、フレッシュな香りがあり、渋みが少ないのに濃い色合いをしています。解禁日が決まっている新酒(イタリアのノヴェッロなど)の醸造にもよく用いられます。
【工程】
1. CO2を満たしたタンクに、房のままのブドウを入れる。
2. 酸素が遮断されると、果皮細胞内で発酵が始まる。アルコールやグリセリン、コハク酸、フルーティな香りが生成され、リンゴ酸が減少する。
3. ブドウの果皮が柔らかくなり、自重で潰れる。
4. ブドウ果汁が抽出され、酵母によって発酵が始まる。通常は、ブドウが液中に沈むまで発酵させる。
5. この段階で色素が最大限に抽出される。
6. 生成されたアルコールの濃度がまだ低いうちに、ブドウを圧搾する。これにより、色素が抽出されつつも、タンニンは抑えられます。
7. 圧搾後、液体のみを密閉タンク内で発酵。
8. 色が濃く、タンニンの少ないフルーティなワインが完成する。
マセラシオン・カルボニックとは?

マセラシオン・カルボニックとは、ブドウの醸造において、ブドウを破砕せずに密閉容器の中で発酵させる独特な手法です。この手法では、破砕されていないブドウが自身の重量によって自発的に破砕され、内部の果肉が果汁と接触します。すると、無酸素状態の中でブドウが二酸化炭素を放出し、これがブドウ粒内と容器内に充満します。この状態が数日間維持され、ブドウに含まれる糖分は発酵を開始してワインに変化します。この醸造法では、ブドウのフレッシュでフルーティーなアロマと柔らかなタンニンが特徴的なワインが生まれます。ボージョレ・ヌーヴォなどのワインがこの手法で生産されています。
フレッシュな果実味と豊かな色が特徴

フレッシュな果実味と豊かな色が特徴となるこの醸造法では、完全につぶされていないブドウが密閉容器に入れられ、二酸化炭素ガスが発生します。このガスが果実内に浸透し、ブドウの果肉を柔らかくし、果皮から色やフレーバーを引き出します。その結果、マセラシオン・カルボニックで醸造されたワインは、鮮やかな赤色で、果実味にあふれ、タンニンが柔らかく、非常に飲みやすくなります。
ワイン醸造のプロセスを短縮

ワイン醸造のプロセスを短縮マセラシオン・カルボニックは、ブドウの全房を炭酸ガスに満たされた密閉容器内で発酵させる手法です。この手法では、ブドウの果実内で自然発酵が起こるため、通常の発酵プロセスを大幅に短縮できます。通常、ワインの発酵には数週間かかりますが、マセラシオン・カルボニックではわずか数日で完了します。
新酒やボージョレ・ヌーヴォの製造に活用

新酒やボージョレ・ヌーヴォの製造では、マセラシオン・カルボニック製法が大きく活用されています。この製法を用いることで、果実のフレッシュな風味やアロマが引き出され、飲み頃の若いワインが短期間で完成します。ボージョレ・ヌーヴォの場合、ブドウを傷つけないように丁寧にタンクに詰め、炭酸ガスを注入して果実を窒息状態にします。すると果実の細胞内でアルコール発酵が始まり、その結果として複雑な香りが生まれたり、色が濃くなったりするのです。
タンニンが少なく、飲みやすいワインができる

マセラシオン・カルボニックという醸造法では、果実を丸ごとタンクに入れ、窒息状態にして発酵させます。この手法により、ブドウの果皮からタンニンがほとんど抽出されず、タンニンが少なく、フルーティーで飲みやすいワインが誕生します。この醸造法が特に有名になったのが、フランスのボージョレ地方で作られるボージョレ・ヌーヴォで、毎年11月の第三木曜日に解禁されます。